格安スマホとは?これまでのスマホとの違いや選び方などを解説

皆さんは、格安スマホという言葉を耳にしたことはありますか?
大手通信事業者でスマホを利用している方の中には、毎月の料金を抑えるために、格安スマホへの乗り換えを検討中の方もいるかもしれません。格安スマホという呼び名から安く利用できることは想像できますが、乗り換えるなら格安スマホの特徴を十分に把握しておきたいところです。
本記事では、格安スマホについて、大手通信事業者のスマホとの違いや選び方などを中心に解説します。
格安スマホとは?

格安スマホとは、大手通信事業者よりも安い料金で利用できるスマホのことです。
大手通信事業者は自社で通信設備を所有しており「MNO(移動体通信事業者)」と呼ばれることもあります。大手通信事業者の月々の利用料金が高めになってしまうのは、自社のネットワーク設備への投資に莫大な費用がかかるためです。
これに対して、格安スマホは大手通信事業者からネットワーク設備を借りているのが大きな特徴です。MNO(移動体通信事業者)にV=Virtualが付いた「MVNO(仮想移動体通信事業者)」と呼ばれています。
サブキャリアなど、大手通信事業者が運営しているサービスで料金が安いものもありますが、基本的に格安スマホという言葉が指すのはMVNOが提供するサービスを示しています。
格安スマホはなぜ人気?

昨今、格安スマホは人気を集めており、大手通信事業者を利用していた人の中には格安スマホへと乗り換える人も増えています。では、格安スマホにはどのような魅力があるのか、詳しく見ていきましょう。
大手通信事業者と比べて安い
格安スマホは、大手通信事業者を利用する場合と比べて安い費用で済むのが人気の理由のひとつです。
総務省が実施した2021年3月の調査では、スマホの月額料金の平均額は5,824.8円でした。一方、これを格安スマホの利用者に限ってみると4,424円となり、全体の平均額と比べて1,400円ほど安い金額となります。
このように格安スマホの料金が安くなる最大の理由は、前述のとおり大手通信事業者からネットワーク回線を借りていることが関係しています。格安スマホは、大手通信事業者のように自社で通信設備を整える必要がなく、新たな設備投資や設備管理に必要な人件費等のコストもかかりません。そのため、格安スマホではリーズナブルな料金でモバイル通信サービスを提供できるのです。
スマホの料金相場について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
選べる機種の自由度が高い
大手通信事業者では、主にiPhoneやGoogle Pixel、国内メーカーの機種などを中心に取り扱っています。海外メーカーのAndroidスマホなどは、あまり種類が豊富ではありません。
これに対して格安スマホでは、取り扱っている機種の種類が多いのが特徴です。OPPOやXiaomiなど海外メーカーの機種も豊富に取り扱っており、リーズナブルな価格のものも多くあります。大手通信事業者から格安スマホに乗り換えれば、機種選びの選択肢が広がるでしょう。
格安スマホでできないことってあるの?

格安スマホは料金面や機種選びでメリットがありますが、デメリットも存在します。大手通信事業者で利用していたサービスが、格安スマホに乗り換えることで利用できなくなってしまうこともあります。乗り換えをする前には、格安スマホのデメリットもあらかじめ把握しておきましょう。
では、格安スマホではどのようなサービスが利用できないのか見ていきましょう。
キャリアメールが(基本的に)利用不可
キャリアメールは大手通信事業者が利用者向けに提供しているメールのサービスです。これは大手通信事業者ならではのサービスであるため、格安スマホでは基本的に利用できません。
また、MMSというメッセージサービスもキャリアメールを利用しているサービスです。キャリアメールが利用できない環境ではMMSも利用できません。
ただし、現在では他社に乗り換えたあともキャリアメールを継続して利用できるサービスが提供されています。例えばauでは「メール持ち運び」(月額330円(税込み))というサービスが提供されており、解約後31日以内に申込めば、キャリアメールをそのまま利用することが可能です。
なお、大手通信事業者のサブブランドであるUQモバイルとY!mobileでは専用のドメインのメールアドレスが提供されており、キャリアメールが利用可能です。
参考: auメール持ち運び
LINEのID検索ができない(例外あり)
LINEのID検索はLINEで年齢確認済みの場合のみ利用できるサービスです。しかし、格安スマホでは一部の例外はありますが、LINEの年齢確認に対応していません。
ただ、ID検索はできなくても、QRコードなど他の方法でLINEの友だち登録は可能です。また、LINEでは一度年齢確認を済ませてしまえばずっと有効になるため、同じアカウントなら機種や通信会社を変更した後、再び年齢確認の必要はありません。
一度大手通信事業者のスマホでLINEの年齢確認を済ませた方や、ID検索以外で友だち登録を行う方であれば、さほど困ることはないでしょう。
最新のスマホでは利用できないケースも
格安スマホを利用する場合、最新のスマホなど一部対応していない機種があることに注意しましょう。一部の機能が利用できない場合や、通信自体が全くできない場合があります。手持ちのスマホを格安SIMで利用する場合は、各社が公開している「動作確認端末」の情報を必ずチェックするようにしましょう。
また、iPhoneを新たに購入して利用したい場合、格安スマホの事業者では販売していないケースも多くあります。この場合「SIMフリー端末」をApple Storeや通販などで購入しなくてはなりません。大手通信事業者でスマホを購入する場合はさまざまな割引が利用できますが、SIMフリー端末の購入ではそういった割引があまりないため、スマホ本体の購入にかかる費用が高くなることがあります。ちなみに、iPhone以外ではGalaxyも格安スマホ事業者での取り扱いが少なめです。
なお、過去に大手通信事業者から購入したスマホは、SIMロックがかかっていて格安スマホで利用できない場合もあるため注意しましょう。
SIMロックやSIMフリースマホについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
> SIMカードとは?初心者向けに基礎知識や使用方法を解説します。
他に利用できないもの
このほか、これまで大手通信事業者を利用していた人が格安スマホに乗り換えをすると、利用できなくなるサービスがいくつかあります。
代表的なものはキャリア決済です。キャリア決済は、アプリの購入代金やアプリ内課金などを、スマホの料金と合算して支払えるサービスです。大手通信事業者でのみ提供しているサービスのため、格安スマホでは利用できません。
また、格安スマホでは料金の支払い方法がクレジットカードのみのところが多いです。口座振替やコンビニ払いなどでの料金支払いができなくなる可能性があります。
店舗でのサービスも受けにくいのも格安スマホの注意点のひとつです。格安スマホでは、大手通信事業者と違って実店舗が少なく、サポートはチャットやメールでの対応がほとんどです。
基本的に多くの機能は同じように利用可能
格安スマホでできなくなることを紹介しましたが、アプリの使用、電話、インターネット、SNSなどといった基本的な機能については、大手通信事業者と同じように利用できます。通信エリアに関しても、大手通信事業者と違いはありません。
また、MNPを利用して格安スマホに乗り換えれば、現在使用している電話番号をそのまま使用し続けられます。やり方も特に難しくはありません。現在利用中の通信事業者にて10桁のMNP予約番号を発行してから、乗り換え先の格安スマホに申込みをします。手続き時にMNP予約番号を入力すると、電話番号をそのまま引き継ぐことができます。
MNPを利用した乗り換えについては、こちらの記事もご覧ください。
> 格安SIMへの乗り換えって難しい?選び方や手順を丁寧に解説
格安スマホの選び方

格安スマホを快適に利用するためには、自分に合ったものを選ぶことが重要です。自分に合わない格安スマホでは、不便に感じたりあまり節約にならなかったりすることがあります。
では、格安スマホを利用する際に、どのような点に着目して選べばいいのか見ていきましょう。
自分の使用量にあった料金プランを
格安スマホの多くは、さまざまなプランを提供しています。具体的なプラン内容は格安スマホ業者によって異なりますが、自分が普段利用している通信容量に合ったプランを選ぶことが大切です。
通信容量が少なすぎるプランを選んでしまうと、月の途中で容量を使い切ってしまうかもしれません。逆に通信容量が多すぎるプランを選ぶと、通信容量が余って無駄になってしまいます。普段利用する通信容量よりも、少しだけ容量の多いプランを選ぶとよいでしょう。
格安スマホを選ぶ際の注意点
格安スマホへの乗り換えで新しくスマホ本体も購入する場合は、スマホ選びも重要です。同じ格安スマホ事業者の同じプランを選んでも、利用するスマホ次第で便利さに大きく差が出ます。
スマホ本体を選ぶ際には、OSや画面サイズ、カメラ性能などを中心にチェックしましょう。
OS
スマホのOSはiOSとAndroidの2種類があります。このうちiOSを搭載しているのはiPhoneのみです。
スマホを選ぶ際は、OSによって利用可能なアプリや基本的な機能などが異なる点を考慮しましょう。基本的に、現在使用しているスマホ本体と同じOSを選べば、利用環境を大きく変えずに済みます。なお、iPhoneは人気機種ですが、どのモデルも本体価格がAndroidスマホに比べて高い点に留意しておきましょう。
画面サイズ
画面サイズが大きいと、さまざまなコンテンツが見やすく、より大迫力で楽しめるようになります。Webサイトはもちろん、動画やゲームなどを楽しみたい人にも向いているでしょう。画面が大きいと本体サイズも大きいため、バッテリーも大容量のものを搭載している機種が多いです。一方で、大きすぎると片手で持ちづらいことや、本体の重量が重くなるといった難点もあります。
反対に、画面サイズが小さい機種は、持ち運びやすく片手でも操作しやすいのがメリットです。ただし、動画やゲームなどを楽しむ際の迫力は小さくなってしまうでしょう。
カメラ性能
カメラはレンズの数が多い機種もあれば、レンズがひとつだけの機種もあります。
よく搭載されているレンズは、広角レンズ、超広角レンズ、マクロレンズ、望遠レンズなどです。レンズが多い機種では、被写体との距離などに合わせて最適なレンズが使用できます。
また、画素数もチェックすべき項目です。基本的に画素数が多ければ、高精細な写真を撮影できます。
その他機能
他に重要なのはSIMカードの大きさや本体の防水防塵仕様などです。
SIMカードのサイズは、標準SIM、micro SIM、nano SIMの3種類です。現在販売されている機種のほとんどがnano SIMのみに対応しています。なお、物理的なSIMカードを使用しない「eSIM」に対応している機種もありますが、利用するには格安スマホ事業者側でもeSIMに対応していなければなりません。
本体の防水防塵仕様は「IP〇〇」という形で表記されています。「IP68」のように〇〇には0から8までの数字が入り、左が防塵等級で右が防水等級です。数字が高ければ防水防塵性能が高いことを意味しています。
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LIBMOの料金プランやかけ放題オプションについて、詳しくはこちらをご覧ください。
> LIBMOの通話定額(電話かけ放題)サービス一覧はこちら
まとめ
格安スマホは、大手通信事業者から通信設備を借りているため、リーズナブルな料金でサービスを提供できます。キャリアメールやLINEの年齢確認など一部利用できない機能やサービスもありますが、料金の安さと自由度の高さが魅力です。大手通信事業者から乗り換えると、環境を大きく変えずに通信費を大幅に節約することもできます。
スマホの通信料金が高くて何とかしたいと考えている人は、格安スマホへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
- ※本記事の情報は2024年7月18日時点のデータに基づくものです。